91年1月~1年間「街もりおか」の表紙を飾った写真展だ。キクヤカメラで蔵出し写真展を継続しているが、このシリーズがとっても素敵でお借りし展示させていただいた。
町中の彫刻がこんなに素敵なものだったのか?と疑いたくなるような写真なのだ。それについている文章が写真を何倍にも生かしている。
12枚のなかで一番好きな作品が、「笛吹き少年」舟越保武作ーだ。市役所の裏庭にひっそりと建っている。
それを後ろから写し、しかも笛を吹いている像は雨にぬれ腕には雨のしずくが点点と・・
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文章が写真とすばらしく調和しメロディが流れるようだ・・・「彫塑をうしろから見ると 何か新鮮な感触がある。昔からの面影を伝える茣蓙九の塀が煙るような秋雨の中に 静かなただずまいをみせて それに少年の吹く笛の音が更に中津川の流れを美しく聞かせてくれる。・・・(後略
)・・・」本当に音色が聞こえて来るような気がしてくる。
これは祇陀寺の門前に立つ像に付けられた文章だ。違和感があった石造も見直してしまった。
じっくり見たい写真展だ。