先日のうたごえ喫茶で原作を佐藤先生からお借りした。
映画を思い出しながら読み終えた。涙と感動でいっぱい・・・。
音楽を学んでいた特攻隊員2人が出撃前日に鳥栖小学校を訪ね「最後にピアノを弾きたい」とグランドピアノで「月光」を弾いて帰っていった。
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その2人を案内し月光を聞いた女教師が45年後、このピアノが廃棄処分されると聞き平和への願いをこめて学校の生徒にピアノにまつるエピソードを話した。
大きな話題となり、ピアノを弾いた特攻隊員さがしになったがその中で、いったん出撃して途中で不時着陸したり、飛行機が故障で引き返した特攻隊員が「振武寮に監禁状態になっていたこなどが明らかになって行く。
ピアノを弾きにきた2人のうち1人がこの振武寮での体験のもとで貝のごとく閉ざしていた口を開き鳥栖小学校のピアノに会いに来る。
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あらすじだけは覚えていたが映画の場面はほとんど記憶が残っていなかったが、仲代達矢が演じたこの場面だけが焼きついていた。
あとがきを見たら、この小説は元教師の上野歌子さんのお話を中心に、実話をもとに、さまざまな事実をふまえつつ、創作した小説でドキュメンタリー・ノベルというものだという。
映画を作るため市民運動がおこり1億円も募金を集めたということに驚き・・・
もう一つの驚きは、映画公開の3ヵ月後に入ったという情報・・・
「月光の夏」の原作者に最初に振武寮のことを話したのは誰か、ということが、旧軍の上層だったある筋で問題にされている。振武寮のことは「軍極秘」であり、それはいまもなお「軍極秘」のはずである・・・。というものだった。
戦争は終わっていない・・・背筋が寒くなった。
佐藤洸先生が、憲法9条を守ろうと自分の体験を話しておられることにあらためて頭が下がる思いだった。
佐藤先生が所々に書き込みしている・・・ぐんと現実味を覚える。