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盛岡のまちと暮らし、岩手の自然を楽しむレポート


by yoko1939
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伊山治男さんが「リセット展」・大迫の「星耕茶寮」で20日まで


伊山治男さんが「リセット展」・大迫の「星耕茶寮」で20日まで_e0122199_0243527.jpg

 盛岡を離れる伊山治男さんの「リセット展」が大迫町の「星耕茶寮」で行われているというので、友人6人と連れ立って出かけた。「星耕茶寮」・・・いつかは行って見たいと思っていた。山に向ってだんだん寂しくなるころやっと南部曲家が見えた。こんなところでレストランが成り立つのか?と不思議に思うが知る人ぞ知る。の隠れやレストランらしい。
伊山治男さんが「リセット展」・大迫の「星耕茶寮」で20日まで_e0122199_0252465.jpg
 車ら降りて驚いたのが外のアート・・・この曲家だからこそ作品に見える。家の中も大胆なアートが多い。
伊山治男さんが「リセット展」・大迫の「星耕茶寮」で20日まで_e0122199_026422.jpg




食事はみんな手をかけたものばかり、寄せ豆腐は口の中でとろけるような食感。 この場所に実にマッチした伊山さんの作品だ、盛岡の古い建物の写真や陶芸、ステンドグラスのランプの灯りは家になじんでいた。最後の作品展をこの場所を選んだ伊山さんのセンスがうかがわれる。
伊山治男さんが「リセット展」・大迫の「星耕茶寮」で20日まで_e0122199_0273414.jpg

 伊山さんにはいろいろ教えていただいた。上の橋際にあった料亭「丸竹」を盛岡市が将来の道路拡幅のためと買収した。建物がとてもいいものだったので担当課長に「壊さないで残して活用してほしい」と要望したところ答えは「手入れをしていないのでとても保存できる建物ではない」だった。当時無知だった私はあきらめてしまった。趣のある建物が壊されて駐車場になってしまった。
 その後伊山さんにお会いしたときその話をしたら「木造の建物はいくらでも補修できる。本当に残念でした」と悔しがっておられた。その話を聞いたとき「もう絶対だまされないぞ!」と決意したことが、後の八幡町番屋の保存につながった。
 すでに八幡町番屋を取り壊し新築が決まっていた。それを知って地元の声を拾ってみた。「残したい」の声があった。「壊して新築」が地元の一致した声ではない。議会で粘りに粘った。同時に伊山さんを中心に市民運動が盛り上がった。マスコミも応援してくれた。妥協案が示され望楼だけが残った。しかし、あまりにも貧弱な予算のため、あまりにも貧弱な建物になってしまった。それでも市民運動の力は大きかった。
 伊山さんは、盛岡の歴史的建造物の保存運動の先頭にたってこられたと同時に古きよき建物や町並みを写真集にし「あな角を曲がれば」「この角を曲がれば」は今もベストセラーとして書店に並んでいる。
 こんなに盛岡を愛しておられる方が、盛岡を離れるというのは本当に寂しいことだ。
by yoko1939 | 2007-10-04 00:21 | 食と農 | Comments(0)