東大法学部卒業し農林省に就職したが、毎日事務に追われる生活に疑問をもち願い出て1か月東和町に農家研修した。研修中に牛を買い、人に魅せられ移住を決意。2年間東和町に出向後、退職し役場に正式採用された。牛を預かった人と結婚し、農家の本家の長男のヨメにになった。
大変だったのが・・・プライバシーと言葉だった。
スーパーで買い物すれば、次の日の朝出勤すると役場中に何を買ったかが知れ渡っており、プライバシーは死語だった。
言葉が全く通じなかった。「検査行ってくる」ということは「県サ行ってくる」ということ。「べごの粕漬け」が「べごの貸付」だった。
夏の草刈り、冬の雪かき、火事、葬式を通じて、お互いにうちの中までわかるつながりを持っていることが、いざ病気をしたとき、近所の方に「着替え持ってきて!」といえば説明しなくとも家まで行って必要なものを持ってきてくれる。都会ではまったくなくなっている人のつながりがある。
ところがこれが平成の合併後変化してきている。役場時代は顔も気心もわかって仕事ができたが花巻市になってからは全く違ってしまった。合併は失敗だった。当時の総務大臣の増田さんも言っている。行政は住民の暮らしをつかんでいることが基本だ。
顔が見える役場が消えて、人と人のつながりまで希薄にしてしまっているんだということがとっても解りやすかった。
ふろくの話が面白かった。
ジョングレイが書いているが、男性脳は問題を解決するのが大好き。女性脳は問題を話すことが大好きで、女と男は永遠にすれ違うものだという。安心したナー
パネルデイスカッションは、役重さんが助言者、中村恭香さんのコーデイネーターで、
リンゴ畑の中のカフェ「ミカフェ」のオーナー松本直子さん風船屋さんを起業した大沼利子さん、盛岡市PTA連合会副会長の田口昭隆さんのパネラーで「女性の視点・女性の力を活かす」のテーマでパネルデイスカッションが行われた。
町内会の婦人部が次々と消えていく現状、役員のなり手がないという地域力低下はみんな苦労している。この現状の突破口を見つけ出したいものだがー。